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海外駐在2度で約17年、そして今度は新たに3度目が始りました!・・日々の生活雑記(コメントは承認制になっています。よろしくお願いします)


by dt_wb1999
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子どもの苦悩 親の苦悩

今日はとってもいい天気!
久々に夫とゴルフに出かけました。
結果は・・・まぁまぁ・・だったかな。
息子は少し離れた市の何かのセレモニーでジャズを演奏するとかで、朝から友達数人とおでかけ、娘は補習校のお友達に会いに出かけました。
(自分自身はもう5年以上通っていないのですが、なぜか補習校の子と仲がいい・・・笑)

高3ともなると補習校、幼稚園部から高校部まであわせて1000人以上いる中でその数は多くて10人ほど、少ない年だと5,6人ということもめずらしくありません。
これは何を意味するか・・。たいていの赴任家族で高校生を連れてくるというのがまず稀であること、または滞在が長くなるといっても子どもが高校生になるまでには帰国する方が多いということ、永住で高校生がいたとしても補習校には通っていない・・・・ということです。
現に今の高3生の多くは駐在員の子弟で、その9割が日本の大学に行く子ばかりです。永住で通っている子はほとんどいません。永住されてる方の子弟はアメリカの大学に進学されるわけで、駐在員の高校生というと高1の夏までに帰国して日本の高校に編入か、もしくは高3までいるのであれば帰国子女枠を使って大学入試をする子がほとんどなのです。

ところがたまに高2、高3生を帯同されて来る方たちがいます。
こういう子たちはクレジット自体は日本での終了分をアメリカのハイスクールのクレジットに換算してもらえるので、だいたい11年生12年生までにメインの教科のクレジットは取得済み扱いとなり、残りはESLの教科を中心にアートなどのサブ的な教科を取るだけで卒業自体は比較的安易に出来ます。
ところがやはり大学進学を日本の大学にしようとすると、大体の大学が求めるSATやTOEFLで充分な成績が取れません。まぁ当たり前といえば当たり前です。たった1年2年でそんなに点数が取れるわけはないでしょう。
かといってアメリカの大学に行くとなったら余計に大変なわけで、今日娘が会いにいったお友達も来て2年目で来年の6月に卒業の予定ですが、アメリカの大学も日本の大学もどちらにも行くのには不利で困っていると娘に愚痴をこぼしていたそうです。
私の知人のお嬢さんも同じような条件で渡米してきて、同じような悩みを抱えていて、結局お嬢さんだけ高3になった時点で一人だけ日本に帰り、日本の大学を一般受験されました(多くの大学は最低2年海外の学校に通っていないと帰国子女枠を使わせてはくれません)
この春に無事に合格されましたが、家族と離れて一人祖父母の元から高校に通い受験を乗り越えるまでにはきっと大変だったと思います。
またつい先日もこちらに来てまだ1ヶ月という方とお話する機会があったのですが、その方は高3のお嬢さんを連れていらしていて、単位のことも大学受験のことも右も左も分からない・・でも家族は一緒にいなければいけないから連れてきた・・・とおっしゃってました。
私でも大学受験についてまだ不透明なところもいっぱいあるのに、この時期に来て日米どちらかの学校に進まれるにしてもとても今から準備となると大変です。
シニアならすでにSATやACTなどは受験済みであるし、外国人ならTOEFLも必要だし・・・。
今からどうするのだろう??と他人ごとながら心配になります。

ここで疑問なのはどうして充分な下調べもせずにお子さんを連れてくるかということです。
今の時代インターネットもあるし、調べるすべはいろいろあると思います。小学生のお子さんを連れてくるのとわけが違うのですし、もう少し赴任時期などに吟味する余地がなかったのかと思ってしまいます。
日本にいる方たちは”アメリカに行きさえすれば英語を自在に操れるようになる”と思い込んでいる方が多くいらっしゃいます。
もちろん人それぞれですし、渡米してすぐにでもなじんでしまう人もいれば、何年もいてもなかなかなじめない人もいます。でもいえることは留学等で自分の意思で来るのと違い、帯同で来るというのは自分の意思ではない部分もあり、その分勉強に対しても学校生活に対してもどこか甘えや無気力が出てしまうということです。長く住んでいるとそういう例をたくさん知る機会もあるのです。
若い間の1,2年はいくらでも取り返せるんだから、いい経験だから連れてきた・・と言ってしまえば何もいえませんが、こうして娘のお友達が自分はいったい何のために来たのか、自分は何が出来るのか、何がしたいのか分からないのにどうしてここにいるのか・・・と言ったというのを聞いて、とても切なくなりました。
うちも最初は4年ぐらいだからいい経験になるし!と思って渡米したクチですが、それが今こうしてこんなに長くなってしまって、子どもの将来に大きな影響を与えてしまっています。
このことが子ども達の将来にとってよかったのか、悪かったのか、今は何ともいえません。
大学進学がすべてではありませんし、親子が離れ離れになって暮らすことは是とは言えません。ただ、こうして苦しんでいる子たちがいることや、親御さんも多いに悩んでいるのも事実で、仕事とはいえ、連れてきたことに後悔しているご家族もいると思います。
また我が家のように小学生の時に連れてきた子たちは最初は英語に苦労するものの英語に慣れるのは高校生よりは比べ物にならないぐらい早いでしょうが、その分日本語がとても危うくなっていて、日本人として親もたいそう悩みます(苦笑)。またそのことは”仮に日本の大学に入ったとしてもついていくのがとても大変”と先輩お母様たちがおっしゃってることを聞いても分かるように、日本でも覚悟しないといけないのかと思うと、なんだか子ども達に”来て苦労し、帰って苦労し”と往復ビンタをくらわせていうようで申し訳ない気持になってしまいます(苦笑)。

せめて将来ここに来てる子たちが両国間を行き来したことが決してマイナスではなく、行ってよかったな・・・と思える日が来ることを願ってやみません。
by dt_wb1999 | 2007-09-24 12:25 | ハイスクールライフ